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内田彩が届ける、“So Happy”なひと夏のはじまりーー全曲バンドアレンジで臨んだライブツアー初日公演

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 内田彩が全国を繋ぐ、“So Happy”なひと夏がはじまった。

 

 内田彩が、6月16日にパシフィコ横浜国立大ホールにて、自身2度目となる全国ライブツアー『AYA UCHIDA LIVE TOUR 2018 ~So Happy!!!!!~』を開催。同公演は、内田が5月9日にリリースした2ndシングル『So Happy』を携えてのものとなり、コンセプトとして「“So Happy”な想いを全国に繋ぐこと」が掲げられているとは内田の言葉。同日のステージからも、そんな彼女の想いがパフォーマンスから存分に感じられる内容だった。

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 この日のライブは、タイトルナンバー「So Happy」で幕開けに。80’s R&B〜ディスコサウンドを踏襲した軽快かつシティポップ感のあるサウンドに、「間違えてEarth Wind & Fireのライブに来たのかと思った」と、終演後にこぼしたファンもいたようだ。

 

 挨拶代わりにデビュー楽曲「アップルミント」を放った内田は、この日のライブに彼女の地元・群馬県より、「(ご当地キャラクターの)ぐんまちゃんが遊びに来ると言っていたのに、姿が見当たらない……」とコメント。「ぐんまちゃんは何処に行ったのか……探しに行こう!」という前フリを挟み、「泣きべそパンダはどこへ行った」もとい「泣きべそぐんまちゃんはどこへ行った」を披露した。続いて、ぐんまちゃんを自転車で探す歌として「いざゆけ! ペガサス号」を、海を渡りぐんまちゃんを探す歌として「Go! My Cruising!」を歌い上げた。ぐんまちゃんパペットを操る彼女の姿や、これまでのライブにはなかったミュージカル風の前フリなどハイライトは様々だが、思い返せば、このブロックは巨匠・佐々倉有吾による信頼に満ち溢れた世界観が展開されていたことも付け加えておきたい。

 

 ライブコンセプトとして掲げられた「ぐんまちゃん探しの旅」が行われたのも僅か、ここからはバンドアレンジにより楽曲の魅力が存分に引き出された「Merry Go」と「ピンク・マゼンダ」で、自身の女の子らしさ溢れる世界へとファンを誘う内田。「Merry Go」では、落ちサビ前にアレンジを加え、高らかなロングトーンを披露。一方の「ピンク・マゼンダ」は、原曲よりも音数が遥かに加わり、オケのドラムがブレイクビーツに近くなるなど、エレクトロナンバーとしての強度をさらに増していた。大サビ以降では、バンドメンバーが各パート楽器を懸命にかき鳴らす姿が見られたほか、アウトロには原曲にはないクリック音が挿入されるなど、非常に驚かされる場面が多く存在した。また、この後の「Close to you」では、衣装替えでステージを一度後にする内田のため、アウトロの数小節でわざと音数を減らしたアレンジするなど、この日のライブではとにかく、“内田彩 ライブチーム”の本気度合いを感じさせられた。

 

 本編中盤には「with you」「Yellow Sweet」「カレイドスコープロンド」を順にドロップし、前回のバレンタインライブに続く伝説の“hisakuniランド”を開園。「Yellow Sweet」と「カレイドスコープロンド」は、初のバンドアレンジでの披露となったほか、「カレイドスコープロンド」は続く「Like a bird」以降の楽曲に対して、クラブナンバーとロックサウンドを繋ぐ潤滑油の役割を果たしていた。序盤に披露された「いざゆけ! ペガサス号」や「Go! My Cruising!」と同様、内田はライブのたびに各楽曲の担う役割を変化させ、様々な表情を魅せてくれるから面白い。これは彼女のアーティストとしての成長とあわせ、声優として様々な役柄を演じた経験からくるものなのだろうか。

 

 本編終盤、全てを肯定する泣きメロの傑作「Blooming!」と、ライブを経るごとにファンとのバイヴス交換チューンへと立ち位置を変えつつある名曲「SUMILE SMILE」、そしてこの日初披露の新曲「Sweet Little Journey」が演奏された。「Sweet Little Journey」は、軽快なピアノの旋律が特徴的なスカナンバー。曲中には、<Holiday>や<スニーカー>(「スニーカーフューチャーガール」より)など、内田による過去の発表作品に登場したキーワードが散りばめられているほか、<そう全部全部 / 夏が私になる>という、今回の全国ツアーの旅路とも重なるエモーショナルな歌詞も用意されている。この日は、メロディに似つかわしい軽快なバックステップを披露したり、落ちサビでは舞台後方に、花火を模した赤と青の細かな照明が点滅するなど、ステージ全体を使って曲中で描かれる小旅行の模様を届け、本編は終了となった。

 

 アンコールは、TVアニメ『百錬の覇王と聖約の戦乙女』のオープニングテーマとなる新曲「Bright way」よりスタート。この日のライブに関する所感を述べたMCを挟み、ラストナンバーには、昨年10月開催のアルバムリリースライブを経て、アーティストとして内田の抱く真摯な想いがコンテクストとして付与された「Say Goodbye, Say Hello」が選ばれた。<はじめましてと / 何度でもさよならを>という歌詞が、これから各地で交わされるファンとの交流を期待させつつ、“So Happy”な笑顔とともにこの日のステージは閉幕に。最後に内田は、「声優として、歌手として、これからも“So Happy”を繋げていけたらと思います!」と締めくくった。

 

 初のライブ全編を通じてのバンドアレンジに挑戦した今回のツアー初日公演。「Merry Go」や「ピンク・マゼンダ」のアレンジを通じて象徴されたように、内田のアーティスト活動に対して、内田本人は勿論、彼女を支えるバンドやスタッフの抱く高い熱量を感じることができた。バンド紹介コーナーにて、SHiN(Dr)が語ったように、今回のライブツアーを通じて、チームとしての一体感や団結力もますます育まれることだろう。これは筆者の願いだが、「Yellow Sweet」や「Close to you」は、ストリングスを招いて披露される機会が待ち望まれる。

 

 アンコールで少しの寄り道をしつつも、「ぐんまちゃんを名古屋の方で見かけたそうなので、次は名古屋に行ってみたいと思います!」と本編終了時のMCにて語った内田。来たる8月の地元凱旋公演までに、ぐんまちゃんを見つけることは果たして叶うのだろうか。その行方を見守るのも、また全国ツアーだけにある面白さのひとつなのだろう。とにかく今は内田彩が全国を繋ぐ、“So Happy”なひと夏がはじまった喜びを噛み締めたい。

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