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川崎の工場地帯出身のラッパーとHiGH AND LOWと内田彩さんが好きです

『SUMILE SMILE』のC/Wには"終わらないパレイド"とSUIMI / hisakuniが必要だった。

はじめに

去る2016年8月13日。由緒正しきあの「日本武道館」にてあるライブが開催されました。声優アーティスト内田彩*1さんの「AYA UCHIDA Complite LIVE ~COLORS~」でした。「私は声優だから」という理由で渋々ながらも、2014年11月に『アップルミント』*2をひっさげて、その輝かしいアーティスト人生のスタートを切った声優アーティスト“Aya Uchida”。そんな彼女が1年9ヶ月のキャリアを胸に熱唱する3時間半。本当に楽しかったですね、最高のライブでした。持ち歌34曲を全て披露するという、その名の通り「コンプリート」なライブだったわけですが、そこで新たに発表された情報は、持ち歌34曲、アーティストキャリア1年9ヶ月、アルバムは既に4枚出していてそのどれもがオリコントップにランクイン*3、とても日本武道館で単独ライブを開催するアーティストが発表するような内容ではありませんでした。彼女が発表したのは「1st”シングル”の発売」だったのです…マジ?

 

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まえがき

そんなわけで、来たる2016年11月30日、内田彩さんによる待望の1stシングル『SUMILE SMILE』が発売となります。内田さん、本当におめでとうございます。2014年11月に1stアルバム『アップルミント』が世に落とされてから丸2年が過ぎた今……とうとう1枚目のシングルが発売されるにあたり、それはどんな作品になるのでしょうか。

今回は、内田彩さん『SUMILE SMILE』の発売に際して、これまでの軌跡と今後の展開について拙筆ながら綴らさせていただきます。彼女の楽曲を少しでも聴いたことのある方向けへの内容ですので「ネタバレ」、主に「歌詞やその内容に関するネタバレ」が多く含まれておりますのでご注意ください。一方、ファンに対しては説明過多だと思われる部分もあるため、内田彩さんに少しでも興味がある方にも読んでいただけることと思います。最後に、執筆者こと私はそこまで音楽に関しての知見がありませんのでご容赦ください。

 

『SUMILE SMILE』のカップリングは誰が作るべき?

今回の記事では2ndアルバム『Blooming!』*4より『with you』という楽曲と共に、『SUMILE SMILE』という1枚の「作品」について考えていきたいと思います。ちなみに、『アップルミント』から『SUMILE SMILE』への系譜に関しても話せるのですが、武道館での私の涙を受けてあえてカップリング曲についてのみ話をさせていただきます。

1stシングル『SUMILE SMILE』に収録されるカップリング楽曲は一曲でした。もちろんシングル作品なため、アルバムほどの収録数にならないことはわかっていたものの、Twitterなどにおいてはその狭き1枠がどんな楽曲になるのか、誰が作詞作曲をするのかということが話題となっていました。「絶対に俊龍*5であってほしい。」という声もあれば、「いや、kzじゃないか?一緒に写真撮ってたじゃん。」*6という声も挙がっていました。しかし私は、このポジションは間違いなく「SUIMI作詞 / hisakuni作曲のエレクトロポップ」でなければいけないと考えていました。何故そのような考えに至ったのかを綴っていきたいと思います。

 

終わらないパレードのはじまり

さて、先ほど触れました「SUIMI」*7「hisakuni」*8「エレクトロポップ楽曲」*9という文脈を御存知でない方に向けて少しだけご説明いたします。これまでの内田彩さんの楽曲には一人の作詞家と一人の作曲家によってある種の連続性、物語性を付与された楽曲が存在します。2ndアルバム『Blooming!』より11曲目の『with you』/ コンセプトアルバム『Sweet Tears』より1曲目の『Floating Heart』という2曲です。この2曲は共通してある1人の女の子(以下:カノジョ)の目線より彼女の好きな男の子(以下:カレ)とのエピソードが2曲に跨って描かれており、そのどちらの楽曲も作詞や作編曲を担当しているのが「SUIMI」「hisakuni」という作曲家です。内田彩さんが2ndアルバム『Blooming!』の制作において、後述のエレクトロポップ枠の楽曲コンペを行った際に見事その1枠を勝ち取ったのがこの方々です。

『with you』作詞: SUIMI 作編曲: hisakuni

『Floating Heart』 作詞: SUIMI / hisakuni 作編曲: hisakuni

『Everlasting Parade』 作詞: SUIMI / hisakuni 作曲: hisakuni

そして、今回のカップリング曲である『Everlasting Parade』も同様にSUIMI瀬先生とhisakuni先生の作詞作編曲であり、同じく物語性を付与された楽曲となっています。いわばそれぞれの楽曲に、後に続く楽曲の「後日談」といったエピソードが盛り込まれているといったわけです。そのような理由により、これらの楽曲は「SUIMIのエレポップ」「hisakuniのエレポップ」または後述の「Aya Uchida エレポップ3部作」と呼ばれています。*10

 

──2枚のアルバムを合わせると全12曲となりますが、その中で印象的な曲をあげるとすればどれですか?


内田:『Sweet Tears』に収録されている“Floating Heart”です。収録を決めた段階では知らなかったのですが、
これはhisakuniさんという2ndアルバムに収録されている“with you”を作った方が制作していて、最初からお気に入りの1曲でした。
後々に聞いたところ、“with you”から続く1曲になっていて、「タイプじゃないけど、好きになっちゃったんだよね」という物語から、
“Floating Heart”では思いが通じ、今はすごく幸せだよ、という曲になっています。曲中に2曲をつなぐキーワードが出てきたりもして、まさに“2ndアルバム+”みたいな曲です。

出典: アルバムを2枚同時発売する内田彩さんへインタビュー=後編= | アニメイトタイムズ

 

彼女のこれらの楽曲を聴いたことがあるという方はお気づきかと思いますが、『with you』冒頭に流れるものと似たようなチャイムの音が『Floating Heart』や『Everlasting Parade』においても鳴っていませんか?まだお気づきでない方等々のためにこの部分だけは深く言及しませんが、是非とも注意深く聴いてみてください。私は勝手に「hisakuniチャイム」と呼んでいますが、これもまた楽曲のひとつの連続性を表している証拠だと思います。あのチャイム、本当に大好きです。ありがとう……

また、これらの楽曲のBPMが全て128であるというのも、ある種の連続性を示していると思われます。小ネタ程度ですが…

 

内田彩さんが歌う「恋の軌道」って?(1)

さて、これらの楽曲における歌詞(リリック)の内容について具体的に言及していきます。まず始めに『Floating Heart』の2番Aメロの歌詞にはこのようなリリックがあります。

 あの日の”じゃあね”が まるでウソみたい ah 触れられるこの距離 苦目の”コーヒー”も なぜか甘くて トキメキ度は上昇中 My Sunshine

この部分はある意味で楽曲においてサビよりも重要な役目を果たしていると私は考えています。というのも、この1フレーズだけに『with you』の世界から引用(サンプリング)されたセンテンスが3点存在するからです。一度でも歌詞カードを見たことがある方ならお気づきかと思います。作詞のSUIMI先生とhisakuni先生もわざわざクオーテーションマークを付けているくらいですからね。

 

『with you』から『Floating Heart』への系譜をたどる

まず始めに「じゃあね」というワードです。これは『with you』の2番サビ後半部にあたる

 ”want you“ 言えないまま 手を振るの「Bye Bye じゃあね」 駅のホームで

という部分より引用されています。続いて「My sunshine」「コーヒー」というワードです。これらは『with you』の頭サビとして楽曲中に何回も繰り返される

You're my sunshine 照らして Little love 教えて How do you feel?

モットモット 君を全部知りたい

ささくれた指 お気に入りのコーヒー 変わらないでいて

というリリックから引用されたものです。

加えて、『Floating Heart』のサビ後半部のコーラスには

Floating Heart. I'm in love with you.

というリリックが存在します。『with you』において恋心に気づき、トキメキを覚えながらも「じゃあね」と言われてしまったカノジョ。そんなカノジョがそれを笑い話にするのを描くかのように、続く「触れられるこの距離」というフレーズが胸に染みます。

 

『Floating Heart』から『Everlasting Parade』への系譜をたどる

『Floating Heart』が『with you』に続くエピソードを物語っているという言葉のとおり、このように楽曲中において『with you』から導かれたセンテンスが見てとれます。これは『Everlasting Parade』においても同様の事例が確認できます。現在フルサイズでの配信はされていないため、Youtubeにアップされている販促ムービーでの1コーラスのみしか確認できませんが、既に『Floating Heart』から受け継がれたセンテンスが確認されています。

まず始めに、タイトルともなっている「Everlasting Parade」というワードです。

Everlasting Parade 夢のトビラ開け 君とひとつになる

というサビ後半部のリリックですが、これは『Floating Heart』においては1番サビ後半部

パレイドは夜更かしして ガラスの靴はどこに?

パレイドにピリオドは無い ドレスも馬車もいらない

という部分より「終わらないパレード」という意味が引用部となっています。続いてサビの最終部にあたる

Ever Everlasting Parade 魔法は解けて Never Ending Love

という部分が『Floating Heart』2番サビ冒頭の

Everything,  Every time  Everywhere,  Every night  Crazy in Love 

12時の合図 魔法は解けない

というフレーズと対比関係にあります。 *11『Floating Heart』においてカレとイヤフォンを分け合ったり、「ホント好きよ」なんて言っていたカノジョ。「甘い恋の時間が終わりを迎えないで欲しい、魔法が解けないでほしい。」と願っていたわけですが、後日談では魔法が解けてもカレとは愛し合っている、なんて良い話ですね。ホントに末長くお幸せに。

 

内田彩さんが歌う「恋の軌道」って?(2)

このように、この『Aya Uchida エレポップ三部作』には「恋の軌道」というものが一つの側面として描かれています。それに加え、もうひとつの側面をこれらの楽曲は持ち合わせています。それはアーティスト内田彩とファンの繋がり、ファン目線に立って言うならば「僕たちの軌道」が挙げられます。

 

アーティストとファンの歩み、「僕たちの軌道」を見てみよう

2014年11月の1stアルバム『アップルミント』発売から始まり、翌12月には伝説のオルスタ*12イベント「内田彩のアップルナイトin赤坂BLITZ」が開催。翌年2015年5月に1stライブにあたる『Aya Uchida 1st Solo Live アップルミント~Baby,Are you ready to go?~』が五反田ゆうぽうとホールにて開催されました。同公演において2ndアルバム『Blooming!』の発売が発表され、7月には我々の手元に届きました。発売日から3日後には内田彩さんの29歳の誕生日を盛大に祝したイベント「2ndアルバムリリース記念&BIRTHDAY EVENT ~Happy Blooming Day To Me!~」が、12月に2ndライブが開催される会場の隣に位置するディファ有明にて開催されました。そして声優としての実りを祝した超一大フェス「内田彩 October Festival 2015 ~秋の収穫祭~」にて自身が演じてきたキャラクターソングを惜しむことなく2時間熱唱し、翌11月にはまさかの2ndライブ追加公演「Blooming! ~ずっと前から始まってた~」を1.5 Liveと銘打ちTOKYO DOME CITY HALLにて開催。そして前述の2ndライブ「Blooming! ~咲き誇れみんな~」を有明コロシアムにて7000人規模で開催、同公演において2枚組コンセプトアルバムの制作を発表し、翌2016年2月に発売。それに伴う2本だてのコンセプトライブ「内田彩 CONCEPT LIVE Bitter Kiss / Sweet Tears」や1stライブツアー「AYA UCHIDA LIVE TOUR 2016 ~a piece of colors~」を経て、ようやくあの9000人が熱狂した日本武道館公演、「AYA UCHIDA Complete LIVE ~COLORS~」の舞台に彼女は立ちます。前述のライブはあくまでも一例です。この他にも数多くのインストアイベントやライブなどで、毎月のように僕たちの予定表やカレンダーには「うっちー」や「内田さんイベント」という文字が刻まれ、短いようで長かった1年9ヶ月を過ごしてきました。言わずもがな、彼女の1年9ヶ月のキャリアにおいて、「日本武道館公演」は1回きりの大舞台だったのです。34の全楽曲を歌唱し、あえてアンコールを行わずに34の楽曲を平等に「愛した」内田彩さんが最後に歌ったのは、デビュー曲『アップルミント』ではなく、『with you』だったのです。34の楽曲の代表となり、リレーでいえばアンカーのポジションで有終の美を飾ったのが何故『with you』だったのか。そこには『with you』が持つ、『アップルミント』とは別の物語があったのです。

 

コンセプトアルバムの制作に見る、内田彩の成長とは。

そもそも多くのアーティストにとって、初めて制作/発売される作品の多くがシングル作品です。ミニアルバムという例もありますが、それでも収録は5曲ほど。持ち歌が34曲溜まった末に1stシングルを出す例は極めて稀です。ただ、多くのアーティストにとって、1stシングルは探り探り制作をしていくという例は、内田彩さんも1stアルバム制作の際に同じ経験をされたようでした。

 

....アップルミントを初めて録音した小さなスタジオにて

レコーディングの際に、「私の歌声ってなんなんだ?」って思っちゃって、(キャラクターソングなどの制作は)役柄があるから役の歌をつくることに専念できるんですけど、役をとっぱらって「はい、内田さんの歌です。」って言われた時に、「私はどういう歌い方なんだろうか…」って全然わからなくて。

「このスタジオであーだこーだ考えないで、ただ楽しいって歌ってたときのものが、私はすごく良かったと思うので、そちらを使っていただけませんか?」とご相談をさせていただいて…ちゃんとその後レコーディングしたやつはお蔵入りになっちゃったんですけど…私はそれで良かったなって思います。

.....ナレーション

みんなのもとへ届いているアップルミントは、私が練習用に初めて歌ったテイク。正直、「すごく想いを込めて歌った」というわけではないんだけど、その時は心から楽しんで歌えたんです。それがみんなのもとに届き、ひとりひとりがそれぞれいろんな想いで聴いてくれたら、「それでいいな」って私はそう思うんです。アップルミントはそんなアーティスト内田彩の原点ともいえる大切な曲。

出典: 内田彩 Hello! My Music ~COLORS~ #4より

 

このように、内田彩さんも当初はデビュー作の制作にあたり多くの不安を抱えていたそうです。しかしアーティストとしての経験を踏んでいくうちに、アップルミントの「不安さえも 力にして 今 僕らの明日へ繋がっていく」というリリックのとおり、それがポジティブなものへと変わっていったのです。

 

 そして「2014年11月のデビュー当時は『アーティストデビュー』と言われるたびに『えーっ』となっていたが、この1年3カ月さまざまな経験をしたことで今回、楽曲制作にも積極的に参加しながらアルバムを作れた」「それができたのは聴いてくれる人がいるから、みんなと私の積み重ねがあったから」と、彼女がファンへの感謝を改めて言葉にしたところでイベントはお開き。  

出典: 内田彩、2つのコンセプト盤リリース記念してNo.1ゆるキャラとかるた取り - 音楽ナタリー

 

 ──“私らしさ”ですか?

 内田:みなさんにとっての“内田彩”というイメージは、それぞれ存在すると思います。ただ、私個人としては「あくまで声優」という考えがあるので

「私自身に色がつきすぎているのは、あまりよくない」と昔から思っていたんです。勝手に(笑)。

なので、これまでのアルバムは私の色を出すというよりも、真っ白いところに「どんな自分があるんだろう」というイメージで、

1色1色、色を付け足していって“内田彩はこんな感じ”という、私のいろいろな面を見せる物になっいました。

その為、どの曲も寄り過ぎず、ちょっと寄った曲もスパイス的な要素として取り入れていたんです。

 

──それが、今回のアルバムではより自分に踏み込んだ内容になったと。

 内田:明確に“恋や愛”という目標点があるので、いままで出来なかった歌い方もできました。

出典: アルバムを2枚同時発売する内田彩さんへインタビュー=前編= | アニメイトタイムズ

 

──基本的には、声優、アーティストとして、さらに深く活動していく感じでしょうか。

内田:そうですね。ただ、このアルバムを作ったことで「やっぱり私は、何かを作っていくことが好きだ」と再確認できたのは大きいです。

なにより『Sweet Tears』と『Bitter Kiss』を始め、こうして自分が好きなことを、好きな方法で形にできる状況にあることが、

すごく幸せなことだと思っています。

 

──ポップやロックといった前提のイメージがあるからこそ、歌えた曲が多いわけですね。

内田:あと、私自身、もともと何かを目標にして物を作るということが好きなので、

過去の“色をつけていく”ものと比べても、“完成を目指していく”今回の作業は更にすごく楽しかったです!

出典: アルバムを2枚同時発売する内田彩さんへインタビュー=後編= | アニメイトタイムズ

 

(デビューからコンセプトアルバム発売までの)「この1年3カ月さまざまな経験をしたことで今回、楽曲制作にも積極的に参加しながらアルバムを作れた。」という彼女の言葉どおり、以後、彼女は自身の音源制作やライブに明確な軸をもって活動することとなりました。そんな彼女が、その2年のキャリアをもって遂に1stシングルを我々リスナーにぶつけてきます。多くのアーティストが探り探りのなか制作する「1stシングル」という作品を、彼女は圧倒的な自信や確信と説得力を持って制作したことでしょう。間違いなく最高の一枚になることと思っております。

  

そもそも『with you』ってなんぞや

散々『with you』と言ってきましたが、「そもそも『with you』ってなんでそんなprivilegeを与えられてるんだ。」という声もあると思います。そんな『with you』という曲は内田彩さんのひとつの希望から生まれました。

 

 ──今回は初のコンセプトアルバム、さらには2枚同時リリースと内田さんにとっても挑戦的なアルバムとなっています。こういった形でアルバムを制作することになった理由は一体何だったのでしょうか?

内田:発端は、2ndアルバム『Blooming!』を作った時のことでした。1stアルバム『アップルミント』の成長版というテーマがあった2ndアルバムは、

これまでの“さわやかなバンドサウンド”というテイストを残しつつ、プラスで新しいイメージの楽曲も取り入れたアルバムです。

その収録曲を決めた当時、「プラスの部分で、どんな曲を入れたい?」という話で“今までやってこなかったかっこいい、

ロックな感じの曲と、キラッとしていて、かわいらしく歌えるような曲がほしい”という2つの案が上がりました。 

出典: アルバムを2枚同時発売する内田彩さんへインタビュー=前編= | アニメイトタイムズ 

 

突然ですが、内田彩さんはきゃりーぱみゅぱみゅが好きです。以前、Twitterにおいてきゃりーぱみゅぱみゅ内田彩さんの出演作「ラブライブ!」のキャラクターである南ことりのイラストについて触れた際も大変喜ばれていました。

 

 

そんな内田彩さんに私は以前、2015年夏のあるイベントにおいて「内田さんは普段どんな音楽を聴かれるんですか?」と質問したことがあります。内田彩さんからの答えは

えっとね~Perfumeとか、capsuleとか、あとはきゃりーちゃんかなぁ~。

 といったものでした。ここでピンとくる方がほとんどだと思うのですが、この3つのアーティスト、どれもプロデューサーとして「中田ヤスタカ」が関わっております。デビュー10周年を迎えたPerfumeは言わずもがな、きゃりーぱみゅぱみゅの活動においてもその手腕を発揮し、capsuleなんかは中田ヤスタカ自身がメンバーとしてステージに立っています。つまり、内田彩さんは常日頃からエレクトロなサウンドを好み、その文化に触れていたわけです。そんな内田彩さんは2ndアルバム『Blooming!』に収録する楽曲コンペにおいて、そのジャンルを「エレクトロポップ」に限定し、CDに収録される一曲として『with you』を選択されたことは必然だったのではないでしょうか。

 

『with you』はアーティストとファンを結ぶ"繋がり"の曲

そんな『with you』の初披露の場は、前述の2ndアルバム発売日から3日後の誕生日イベントでした。その際のMCは「本当は今日やるつもりなかったんだけど、普段は色々言っちゃうキャラだけども、今日だけは特別な日だから普段は見せないみんなへの感謝を込めて…」というものでした。内田彩さんはこの日、『with you』という楽曲に我々ファンへの「感謝」の気持ちを付与しました。2ndライブの際は「サイリウムは好きなピンクを振ってください。ここにいる7000人にとって7000分のピンクっていう色があると思うから、それぞれピンクだと思う色を振ってくれたら嬉しいなと思います。」といったように直接の言及は避けられましたが、前月の追加公演の際には「ここにいるひとりひとりに向け感謝を込めて…」といったMCをされています。

コンセプトアルバムが発売となり、『with you』の後日談を扱う『Floating Heart』が生まれ、ライブで披露されました。その際のMCはこのようなものです。

 

 内田彩さんは今後のライブ告知をしていきます。6月、7月のライブツアー情報に続き、「そしてここで、みなさんにとってもすごい発表があります。8月13日、日本武道館公演が決まりました!」と報告すると、会場は拍手喝采で大いに盛り上がり、「おめでとー! おめでとー!」の声が止まないほど。

毎回ニコ生やイベントでも言ってるんですけど、もう誰か止めてよー!(笑)」と言いながらも、「(ファンのみんなは)いつも夢のような景色を見せてくれてありがとうございます!胸を張って歴史ある舞台に立てるように頑張ります!」と決意の一言。

「最後はこの曲を聞いてください! 私の気持ちをそのまま表しています!」と告げると、金とピンクのメタルテープが一斉に舞い降りる中で『Floating Heart』を披露。歌詞の「ふたりだけのステージを」を「みんなと一緒のステージ」に言い換えながら、笑顔たっぷりに歌い切りました。

出典: 『内田彩 CONCEPT LIVE』SweetTears公演レポ | アニメイトタイムズ

 

そして遂に日本武道館でのコンプリートライブです。内田彩さんは33曲目の『アップルミント』の後にMCでこのような言葉を残されました。

 

 「みんな本当にありがとう!」「大きな丸! 二重丸! 花丸!」と満面の笑みの彼女は「コンプリートするにはまだ1曲足りないんです」「欠かせないのはみんな、ということで最後にこの曲を送りたいと思います」と、ラストナンバーにブライトなダンスチューン「with you」をセレクト。ピンクの紙吹雪が舞い散る中、この曲を歌うと「いつも幸せすぎてふわふわしている私ですけど、これからも一緒にふわふわニコニコできる時間を作って行けたらいいなと思ってます」「今日は本当にありがとう!」と3時間に及んだ全曲ライブを締めくくった。

出典: 内田彩、武道館全曲ライブを“大きな丸! 二重丸! 花丸!”で締めくくる - 音楽ナタリー

 

そして34曲目には「ファンとアーティストの繋がり」が意味づいた楽曲『with you』を少し涙が混じった歌声で披露されました。そして、内田彩さんは『with you』に添えてこのような言葉を残しました。

 

 私のソロ活動、素直に言うと不安だらけで、笑えないこともたくさんあって、悩んで悩んで「どうしよう」って思ってたこともありました。でも、みんなすごく温かい目で、私が思っている以上に曲を聴いてくれて、好きになってくれて、「声優以外の部分の私のこともちゃんと見てくれてるんだなぁ」って。本当にみんなのおかげで、歌う人内田彩としてここまでやってこれたし、こんな日本武道館なんて、大きな会場で一緒にライブをするという素敵な…夢?……目標にはしてなかったけど、やっぱり一生懸命、やっぱり、楽しいことをしてると、こう…ふぁっとやれるんだなぁというか、なんだろうね…不思議な気持ちなの。なんだろうね…だけどやっぱり、そういう不思議な時間を生み出すのって、人と人とのこう…ふれあい?何言ってんだ。。。でもホントにこうやってひとりひとりの出会いがなかったら、今日この時間は過ごせていないので、本当に、わたしがいま今日ここに立てているのは、ここにいるひとりひとりの、本当に紛れもないあなたたちのおかげです。本当にありがとうございます。 

 

これからも、私のことを、笑顔で照らし続けてね。

出典: 内田彩 ライブBlu-ray「AYA UCHIDA Complete LIVE ~COLORS~ in 日本武道館」ダイジェスト映像 - YouTube

 

そしてこちらが後日、内田彩さんが更新されたブログの抜粋です。是非リンク先で全文お読みください。 

 

 アップルミントで地上に青い芽を出した私。

「Blooming!」で花咲けるようになったのは、紛れもなく、目の前にみんながいたから。

だから「sweet」と「bitter」両極端なふたつの実を、怖がらずに実らせることができた。
種はひとりじゃ成長出来ないんだよ☺︎
見えないところでひとりで踏ん張って根を張って、努力してやっと水を得ても、
地上に出た時、太陽がなかったら枯れちゃう。
武道館のステージに立てたのは、歌えたのは、たくさんたくさん栄養をくれた、私を見ていてくれたみんながいるから。
いつもいつも、私を照らしてくれてどうもありがとう…* 
"  you’er my sunshine  " 
ラストの「with you」に添えた言葉は、あの瞬間の心からの声です。
みんながいてはじめて、私のLIVEはcompleteなんです*
武道館にいた全員に、大きな花マルを*
屋根の上の "球根" から"何か芽生えた"かな…(*^^*)?

 

まとめ

以上が『with you』が生まれてから約1年で培ってきたコンテクストのあくまで一部です。CDがリスナーの手元に渡り、彼らは生活の一部として楽曲とともに成長し、様々な場所で想い出を作ってきたことでしょう。それがひとつの形となって実った日が8月13日の日本武道館ではないでしょうか。そのような「圧倒的説得力」をもってして、1stアルバムより内田彩さんの根幹となった『アップルミント』の系譜を辿る『SUMILE SMILE』のカップリングとなるのは、2ndアルバムより誕生し、ファンとアーティストの架け橋となった『with you』の系譜を辿る『Everlasting Parade』に他ならないのです。そりゃあ私だって俊龍 feat. Aya Uchidaだったり、倉内達矢*13 feat. Aya Uchidaで「優勝!」とか気軽に叫びたいですよ?でも内田彩さんの2年間の集大成となる1stシングルの2曲には『SUMILE SMILE』と『Everlasting Parade』が並ぶ以外に考えられないのです。以上より、カップリング曲は『Everlasting Parade』がふさわしいことと思います。今後の展望が予測できない内田彩さんの活躍に、胸の高鳴りが止まらない毎日です。声優アーティスト史に確実に名を残す内田彩さん、ホントに要チェックです。

 

関係ないけど、次こそは『ピンク・マゼンダ』*14のコンセプトアルバムやってください、、マジ。

 

あとがき

今回初めてブログ記事というものを書いたので、読みづらい点も多々あったかと思います。ここまでお読みいただき本当にありがとうございました。内容としては基本的にファンであれば気づける、誰でも考えられるような内容だったのですが、1stシングル発売を控えて、改めて文章に起こしておきたいと思い筆を取りました。「何故、僕は内田彩を選んだのか。」とかいうテーマでも書きたいんですけど難しそうですね…今後はライブの感想なんかも定期的に書ければと思っています。そんなわけで、待望の1stシングル「SUMILE SMILE / Everlasting Parade」は11月30日発売です。マジサイコーだから買ってね!俺もベルリンから買いにいく!

 

参考

⑴ 内田彩 ライブBlu-ray「AYA UCHIDA Complete LIVE ~COLORS~ in 日本武道館」ダイジェスト映像 - YouTube 

(日本武道館公演のダイジェストです。視聴動画ですが20分と見ごたえがあります。)

⑵ SUMILE SMILE / 内田彩 - YouTube

(『SUMILE SMILE』の視聴動画です。2コーラスまで。)

⑶ 内田彩 1stシングル「SUMILE SMILE」ダイジェスト試聴 - YouTube

(『SUMILE SMILE』『Everlasting Parade』1コーラスずつの視聴動画です。)

*1:「そもそも彼女を知らない…」という方へ向けて。

群馬県出身女性声優。 1986年7月23日生まれの御年30歳の大台へと入られた。2008年にデビューし2009年にアニメ「キディ・ガーランド」においてアスクールを担当する。その後2012年に「あいまいみー」にて麻衣役、2013年に「ラブライブ!」にて南ことり役、2014年には「トリニティセブン」にて神無月アリン、2015年には「ミリオンドール」で鎌倉ひなみ役を担当した。今期は「週末のイゼッタ」でビアンカ役を担当されている。ラブライブ!においては昨年の紅白歌合戦出場、今年4月の東京ドームでのファイナルライブなどのキャリアを持つ。高音の特徴的な声を持つ。大のビール好き。そのため、ライブ終了後の打ち上げなどでたびたび携帯電話をなくすことで知られている。アーティストとしてのソロ活動は2014年より開始。声優として培った演技力を基に、歌う場面においても多彩な表現力によって楽曲の世界観を聴き手に届けることに長けており、「声優がアーティストとして活動する意味」を体現したとして話題沸騰中の女性声優である。好きな数字は「6」

*2:2014年11月12日に発売された1stアルバム。全11曲収録。2014年11月~2015年11月期において最も優れた邦楽アルバムだと言われており、ネット掲示板などでもたびたび名盤として名を連ねる。

*3:『アップルミント』 2014年11月24日付 ウィークリー最高13位

『Blooming!』 2015年8月3日付 ウィークリー最高9位

『Sweet Tears』2016年2月22日付 ウィークリー最高8位

『Bitter Kiss』 2016年2月22日付 ウィークリー最高9位

出典: 内田彩のアルバム売上ランキング | ORICON STYLE

*4:2015年7月22日に発売された2ndアルバム。全11曲収録。2015年5月の1stライブにおいて表題曲『Blooming!』と『ハルカカナタ』が先駆けて披露された。また、今作においてはシリアスロック / エレクトロポップ枠での楽曲コンペが開催され、数多くの楽曲のなかからそれぞれ『Like a Bird』 / 『with you』が収録されることとなった。

*5:EDMこと「エモーショナル・ドチャクソ・ミュージック」制作の第一人者。2016年秋クールにおいてはアニメ「ViVid Strike!」のオープニングテーマ『Future Strike』を制作し、俊龍 feat. Yui Oguraとして各地で数々の「優勝」を生み出している。内田彩さんの楽曲では1stアルバムの「Breezin’」を担当。

*6:Google ChromeのCMにおいて初音ミクの『Tell Your World』で一世を風靡。最近はTokyo 7th Sistersの楽曲提供などをしている。ラブライブ!内田彩さんと共演された三森すずこさんの2ndアルバムにおいて『Wonderland Love』という楽曲も担当されている。最近履いているスニーカーのブランドは「Y-3」とのこと。リンク先での7月22日投稿の写真は内田彩さんが2015年7月の2ndアルバム発売に際して出演したラジオ番組「j-wave SPARK」においてのlivetune a.k.a.kz氏との一枚。SPARK : J-WAVE 81.3 FM RADIO

*7:作詞家(らしい) 。というのも、あまりにもネット上で集められる情報が少ないためである。代表作として三森すずこさんの『大切なキミ』などが挙げられる。 

*8:内田彩さんの楽曲において主にエレクトロポップ部門を担当するダンスナンバー製造機。その一方で『Bitter Kiss』収録の『絶望アンバランス』も作っていたりする。代表作にはプリパラの『オムオムライス』や『トンでもSUMMER ADVENTURE』などが挙げられる。自身のTwitterの更新は稀。 

*9:「エレクトロポップ」の略称。ジャンルは多少異なるが、内田彩さんは中田ヤスタカの楽曲より影響を受けたようである。

*10:作曲という観点に比重が置かれているからか、基本的には「hisakuniのエレポップの方がよく耳にします。」

*11:ちなみにこの箇所以外にも、「sweet melody」「ドキドキしてるね」「夢の扉あけ 君とひとつになる」などのフレーズも『Floating Heart』の世界観とマッチする描写だと考えられます。

*12:オールスタンディング。ライブ会場に椅子が置かれない形式。演者に近いフロント付近はファンの汗と肉で蒸し風呂状態となる。

*13:キング・オブ・ラブライブ!の称号を持つ専属音楽大学が生み出した作曲モンスター。ジャズ調の楽曲制作を得意としており、代表作に『Angelic Angel』が挙げられる。その他にも『LONELIEST BABY』『Schangri-La Shower』『Beat in Angel』といったμ’sの楽曲におけるブチアゲパーティチューンの制作を担当した。最近では「マクロスデルタ」よりワルキューレ楽曲のストリングスを担当していたりする。

*14:1stアルバム9曲目の楽曲。ドラムンベース調のエレクトロニカ楽曲であり、「内田彩の好きなもの」を幽玄な形に昇華し歌われている。低音が耳に心地よく、思わずウーファーに耳を貼り付けてしまいたくなるほどである。作曲者は内田彩さんも出演する「劇場版 ストライクウィッチーズ」でも主題歌を担当した坂部剛であり、2ndアルバム収録の『Daydream』も彼の作品で、同様にエレクトロニカ楽曲である。8月の日本武道館公演では初めてバンドセッションといった形で披露され、あまりの世界観の壮大さに多幸感を抑えられず、幸福のあまり思わず「絶命」しそうになるファンが多く見られた。